旅行計画を話し、ペットの世話を親に懇願。

いとこの結婚式のため、田舎の九州へ行ってきた。久しぶりに遠い親族と再会できる場であり、披露宴も御もてなしの連続で大満足だった。

しかし、決戦はそのあと。

だって「ねえ、お父さんお母さん。俺たち、仕事辞めてさ、世界一周してくるよー」などと34歳にもなって親に話すのは結構勇気がいるではないですか。。。

酒飲みまくった式場からホテルへ帰るバスの中でも何だか目が冴えていた。3,4年も夫婦で楽しみにしてきたことが、親の反応次第で実現するかどうかが決まるのだ。すぐそばの席に父と母が座っていて、最高に楽しんだ、とでも言いたげな顔をしている。

ホテルに着き、部屋に戻ると、さっそく母に電話して、話があるのでそちらの部屋へ向かうことを伝えた。しかし、父が部屋に戻るなり散歩に出かけた、ということだったので仕方なく帰りを待つことに。疲れ切っているのに相変わらず旅好きだな、と感心。きっと、日頃、祖母の世話でなかなか遠出できないから他所の街を歩くのが楽しいのだろう。ちなみに実家があるのは宮崎の山と海に取り囲まれたちっぽけな街であり、ここは九州の玄関口、小倉。父がどんな顔して散歩しているのかを想像したら、何故かほんの少しだけイケる気がしてきた。

父からの電話が鳴った。前の記事にも書いたけど、旅の目的と年齢制限に関してはしっかりアピールするつもりでいた。それからペットの世話のこと。ペットと世話をすることになるであろう両親、この両者のストレスが最も少なくて済むように考えた世話の仕方、理想の飼育環境やそういった空間をつくるために必要な物や諸経費を全て準備する予定でいることを伝えなければいけなかった。他にも、その旅から戻ったら何処でどういった仕事を考えているかなど、聞かれそうなことには答えられるようにしておく必要があった。そんなわけでしばらく頭の中を整理してから部屋を出た。



ドアを開けると、父も母もラフな姿になっていたが、どことなく緊張しているように見えた。ちょっと深呼吸のような息を吐いて、僕らはツインベッドのうちの父母が座っていない方のベッドに腰かけた。

「実は来年の夏で仕事辞めて、2人で世界中を旅しようと思っちょっとよ。」

さっそくストレートに話すと、驚かすことになると思うけど、頭の中が整理されて、話すべきことがトントントンと出てきて気持ちが良かった。

気がつくと、父はベッドに横たわりながら僕らの話に聞き入り、ニコニコしていた。

「へえ、移動ばっかりにならんごつ旅するとねえ。いいね~。今のうちやと思うど。お父さんたちの歳になってからじゃ何もできんから今のうちに2人の夢を叶えると良いが。」

父はそう言って、我が家のワンとニャンについても一切首を振ることはなく、

「世話はしてやっちゃが。いっちゃがいっちゃが。」と、ツルッ禿げに近いヘアスタイルながらイケメンぶりを発揮してくれた。

母の反応は少し違った。屋内で犬猫の飼育経験がないことを懸念して話序盤から難色を示した。が、心配しているだけで否定的な様子は全くなく、説明に説明を重ねると、最終的には安心したようで笑顔で引き受けてくれた。理解のある両親に本当に本当に感謝である。理解してもらえぬままに家を出る旅人も恐らく世の中には多いはずだ。ま、勝手な先入観ではあるけれど。

その後、僕らは2人で夜の街へ繰り出し、あてもなく散歩した。九州らしく夜の暑さがTシャツで心地よかった。途中、屋台の信じられないほど強い匂いの豚骨スープに誘われ、我慢ならず着席。勝利の1杯を注文して、ガツガツ食らった。34歳だからこそ人生を変えなければいけないんだ。攻めてくぞ。超おもろい計画立ててやる。燃えに燃えていた。



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