Tバック2枚で絶景を巡る in アイスランド

10月29日。

アイスランドでこそサーモンを食べてやろう。そんな気持ちでケフラビーク国際空港へ降り立った。

「この時期のアイスランドをレンタカーで一周するならキャンピングバン1択だよ。エンジン切っても朝までヒーター使えるから。」

9月のアイスランドを旅した友人からのアドバイスにより、これに決定。

元々は他の世界一周旅行者などと同様に普通乗用車1台で持ち物すべて着込んで寝袋にくるまることで費用をぐっと抑えるつもりでいた。我々も金があるわけではないからだ。

しかし、最後にPCを使えたワルシャワのマンションで選択を迫られたとき、当初の予定よりアイスランド入りが1カ月も遅れることからキャンピングバンを選ばざるを得なかった。

空港の到着口の待合席でレンタカーを待った。時折、誰かが出入りするたびに外からの冷気が入ってくる。北部などは相当寒いという情報もあり、この選択は間違っていなかったなと確信した。

30分も経つと周りにいた人達が予約したレンタカー屋に連れ去られて僕らだけが取り残されている気がした。

ただ、この手のことを幾らかの観光客が経験していることを僕は知っていた。彼らがネット上で口々に「30分も遅れて来た。」などと文句を並べているからだ。

それと同時に僕の予約したレンタカー会社から届いた予約確認書には客のフライトの到着時刻から30分遅れて迎えに来ることが英語の小さな文字ではあるが表記されていたことも記憶していた。

ところが、1時間経っても来なかった。

こんなことで電話するためにSIMカード代を払いたくはないため、メールを送った。

それから5分と経たなかったと思う。予約したレンタカー屋のロゴが入ったカードを掲げる男が現れた。なるほど、ネットで叩かれているのは予約確認書に書かれている約束の時間から更に30分後というわけである。

ただ、この会社のキャンピングバンは安く、ある程度の覚悟もできていたため文句は出なかった。

難なく車を借りれたため、駐車場を出た。右ハンドル・右側通行にはノルウェーでのドライブで随分慣れたが、マニュアル操作にはしばらくの間、四苦八苦。

とくにギアを操作する部分からはファースト、セカンドなどの印字がとっくに消えており、本当に確かなギアにシフトできているのか怪しいままでの走行を強いられたこと。またノルウェーでサイドブレーキの無い車に慣れたせいでブレーキを掛けたまま走行してしまったり、徐行ポイントでの半クラッチの時間が長すぎてエンストを起こしたり。

それでも交通量が大したことはなかったおかげで、そういった不都合なことにも慣れていった。やはり怖くても挑戦するのは大事なことであり、旅の醍醐味だと感じた。

速度制限の90キロで走り始めると、何より僕らが欲したはシャワーだった。ノルウェーでは5日間もシャワーを浴びれなかったのだ。その理由はオフシーズンによりキャンピングサイトが閉鎖していたことにあった。

タイでの日焼けから極寒のヨーロッパへ渡ったことで、僕の皮膚はポロポロに崩れ落ちていたが、皮膚にぴったりくっつくインナーを着ることで何とかそれが吹雪のように舞うのを抑えていたのだった。

何としてもシャワーを浴び、服を洗いたかった。幸いにもケフラビーク国際空港から南下すること数十分のところにグリンダビークという沿岸の町があり、営業中且つ評価の高いキャンピングサイトがあった。

ボーナスというこの国では物価の安いと評判のスーパーに立ち寄り、最低限のものを購入すると、18時頃には目的のキャンプサイトへ到着した。

メインビルディングはガランとしており、食堂の灯が点いているだけで、客もスタッフも居なかった。スタッフルームのドアには「夜8時に戻るので自由に使っていてください」と印字された紙が貼ってあった。

食堂のキッチンには何があるのかチェックしていると、僕らと同じような車が駐車場に停まるのが見えた。見ていると僕らとそう歳が変わらなそうな夫婦が降りてきた。見るからに中国系の夫婦だったが、あいさつすると、トロントから来たのだと言った。

ここは北大西洋に浮かぶ島なのであり、カナダだからはそれほど遠くないのだ。それにしても日本を出て、5ヶ国目になるが、どこの国も人種のサラダボウルだとつくづく思う。

その夫婦にとって此処は旅の最後の宿泊場所になるということで、彼らはトイレットペーパーを沢山くれた。こんなにいらんわい、と思ったが、僕らも誰かに寄付すれば良いわけで、多く持っているに越したことはなかった。

張り出された紙の通りに20時頃スタッフが現れた。中年のオジサンだった。1人1800円ほど払い、チケットを貰うと、外から見えるようにダッシュボードなどに置いておくように促された。

シャワーを浴びた。洗濯機も別料金で使用できたが、頑張って妻がシャワーで手洗いしてくれた。

サンドイッチのようなものを作り、菓子を食べ、ドイツ、ポーランド、ノルウェーと何度もミネラルウォーターと間違って買ってしまう炭酸水を此処でもうっかり破裂させ、さっそくトイレットペーパーが役に立った。

寝袋に包まった。時折、トイレに行った。日付が変わるころにはスタッフルームには誰もいなかった。

エンジンを切っていても確かに車内は温かく、オプションでWi-Fiルーターを借りていたこともあり、調べ物もSNSも快適だった。

寝る前にはiPhoneをシガーソケットのUSBプラグからチャージできた。レンタルしたものは口が1つしかなかったため、念のためタイで購入していた2口ものを使った。

キャンピングカーは便利である。

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車には調理用ナイフも付いてきたが、刃渡り3、4センチの持参したものが一番。ホステルや民泊でもこれを愛用。

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ソファを倒すとベッドに様変わり。持参の紐を張り巡らし、洗濯物も干せた。

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「たらこ、たらこ、たっぷりたらこ」記念撮影。

目を覚ますと、車内はまだヒーターが動いており温かい。寝袋から出るといつの間にかズボンを脱いでいたらしい。Tバック一枚で早起きの僕チンがいた。天井にはもう1枚持参しているTバックが干されていて、触ってみると完全に乾いている。

1枚だけ日本から持ってきていたのだけど、初陣のバンコクにてエアコンなしの宿で寝るのにその威力を発揮してくれた。当然、バンコクだから乾きも良かったわけで、アイスランドのような土地でも問題ないだろうと考え、ナイトマーケットにてもう一枚購入したものである。おかげでパンツをたくさん捨てることができ、非常用のボクサーパンツを合わせて3枚で旅している。

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アフリカキャンプに備えてパン焼き器まで持ってきていた。皿、鍋、バーナー、ガス1缶、包丁など基本的なものは車代に含まれていた。Guide to Icelandというサイトから最安のキャンピングバンを選んだ結果だ。

サンドイッチを食べて運転席でガイドブックを読み漁っていると、オジサンのスタッフが「もう君たちしかいないんだから中に入って読みなよ。」と声をかけてくれた。言われてみると昨晩5台ほどあった車は全てなくなっていた。

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Campsite Grindavik 気配り、清潔感、設備、観光情報などパーフェクト

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オジサンは朝、掃除をしに来て、チケットの無い車から料金を徴収し、オフシーズンだからかこのあとは夜まで戻らないようで、この日もスタッフルームの扉には同じ張り紙があった。

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広々としたキッチン。

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「キャンパーからキャンパーへ」のコーナー

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頂いたもの。旅の始まりに来て終わりにも来るべきキャンプサイト此処にあり。

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大型キャンピングカーのための充電スポットと糞尿捨て場と思われる。

島を一周できるリングロードの旅が始まった。

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ゴールデンサークルと呼ばれる観光地の密集するエリアにある滝。

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ゲイシール間欠泉。ゴールデンサークルにて。

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有名な間欠泉から少し離れるとこういう景色

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ゴールデンサークルを去る前、ふと給油口の蓋が「DIESEL」になっていることに気づく。レンタカー屋には「BENSIN(レギュラー)」と言われており、確認をとるため画像を撮ってメールで問い合わせた。結果はDIESEL!!

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45分歩いて飛行機の墓場へ向かう途中

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いつどの方角を見ても美しい国。強風が吹いており思わず手を広げた。とくにTバックを意味するものではない。

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Solheimasandur Plane Wreck  という名のポイントに到着。

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1973年に墜落した米軍機。死者はおらず観光スポットとなった。

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レンタカーで近づくことのできる幾らかの氷河スポットのうちの1つ。大自然に圧倒される妻。

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氷には水色の部分があったりする。

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別のポイントの氷河。ガソリンスタンドから撮影。

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同じ場所から角度を変えると随分大きい氷河も見えた。

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最大の氷河スポット。氷河が遠すぎるためボートツアー向きだが、崩れた氷河が集まるスポットとして有名。

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河口から流れた氷が波に戻されるポイント。

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気に入った氷を集めて

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此処の名はダイヤモンドビーチ

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アイスランドは火山もある。しかし名もなき火山。僕らのバンと一緒に。

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ラム肉が上手い!と友人が薦めてくれた東部にあるレストラン。本日はラム肉はありません、とのことでピザを食べた。絶品!

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灯台から海へ向けて陸を撮るようにドローンを飛ばそうかと考えたが、ノルウェーで紛失したトラウマのせいで飛ばすことができなかった。

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大きいスーパーには毛糸売り場がある。

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北部の温泉が出る名所。

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エアーズロックのような山。おそらく大した名所ではない。

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北部の有名な滝。

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東部から北部にかけては雪化粧。

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テールランプが片方しか点かなかったが、慣れてくると愛おしい車となった。

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AQというガソリンスタンド。他より若干安いことが多いため見つけたら注入するよう努めた。

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氷河、火山、滝、そして苔もまた名物である。

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苔は剥がれると元に戻るのに数十年かかるらしい。人の歩いたところを踏むように心掛けた。

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近寄ると警戒するため、この距離が限度。西部のスナイ山からレイキャビクへ向かう途中のYtri Tungaというアザラシのいるスポット。

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羊、馬、牛はアイスランドのどこでも見ることができる。

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懐っこく、寄ってきてくれる馬もいる。

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朝はお湯を沸かし、持参の水筒で保温し、好きな時にコーヒーや茶を飲んだ。

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リングロードで記念撮影。

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レイキャビーク市民の憩いの場、チョルトニン湖。

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チョルトニン湖の名物彫刻。僕がバックパックを背負ったときの後ろ姿に似ているらしく妻が爆笑していた。

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日本を発つ前の僕。

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最後の夜は世界最大級の温泉、ブルーラグーンで疲れを癒した。

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オーロラ真っ盛り。よく晴れた日は大抵の場合見ることができた。ケフラビーク国際空港付近。

いただきもののトイレットペーパーはなくなった。13日間で1日1ロールくらい使っただろうか。

うろ覚えだがレンタカー代は15万程、保険が3万程、ガソリンは燃費が悪いせいで2日に1度は注入。地域によって1リッターあたり190円~220円と幅があった。

とくに人と接することはなく、アイスランドの旅が終わったが、期待以上の旅だった。旅中に妻が何度も繰り返し使っていた言葉が「写真じゃ伝わらない」である。

最終日は一生の後悔をせぬよう紛失を覚悟で真新しいドローンを飛ばした。カメラ設定も分からず、フィルターももっておらず、眩しい映像しか取れなかったが、良い教訓となった。

唯一の後悔は、シガーソケットからAC電源を確保するプラグを持ってこなかったこと。予定より1カ月アイスランドの到着が遅れたことで想定していた以上のキャンプサイトが閉鎖されていたために、ドローンなどカメラバッテリーを充電する多くのチャンスを失ったからだ。

仕方がないので閉鎖されたキャンプサイトの駐車場や観光地のインフォメーションの駐車場での宿泊を繰り返したのだった。

そんなわけで、サーモンも次回に持ち越しとなった。次回は夏に訪れてみたい。

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